私の返事も聞かずに 星野くんは頭を下げると走ってショッピングモールを出て行った。 星野くん……。 あんなに顔が青ざめてた。 ”ただあいつは色んなものを抱えてる” ねぇ、何を抱えているの? どうしていつも行っちゃうの? 私はまた、届きもしない彼の 遠くなる背中を見つめて立っていた。