「大谷、部活終わったら下駄箱んとこで
待ってるから」

「うん」

改めて関係が変わったことを実感する


授業中、小声の告白


なんだか現実身に欠けてたけれど
ジワジワと実感がわく

もう、一人の帰り道はないんだ…





いつもの練習のときの岡村さんと誠の甘い空気も今日は気にならなかった


「お疲れ様です」
「うっす」


先輩たちに挨拶して体育館を後にしようとして…立ち止まる

自主練してる誠がまだいる


最後まで見届けるのがマネージャーだ

岡村さんと付き合うようになってからもそれだけはやっていた

若干、気が引けちゃってロッカーで
ケータイをいじったりしてたけど

体育館を出るのはいつも自分が最後

そう決めていた