美味しそうに食べる彼を見ながら、一口食べてみた。

…柔らかくて美味しい!


「見た目で判断しちゃいけないってことだな」


その通りだった。

食わず嫌いじゃいけないってこういうことだね。

次にジーマーミー豆腐を食べてみると、もちもちしていてお豆腐とは思えない。

そういえば、彼がお土産で買っていたっけ。


「紅芋味とチョコ味なら買ったぞ』


家に帰ったら沖縄を思い出しながら食べたいって言って買ったんだよね。

他にもちんすこうとか食べたいという理由で買っていた。


「お、ゴーヤー…」


『美味しいよ』


ちょっと苦いけど、体にいいと思えば食べれるよ。

パクパク食べている私を見て、彼も食べ始めた。


頑張って食べている彼には、後で肩を揉んであげよう。


必死になって食べている姿が可愛くて、笑ってしまう。


「明日はもずくがいいなぁ」


『嫌』


明日はゴーヤージュースを頼もう。

美味しくてきっと倒れちゃうかも。


意地悪なことを考えていると、私のお皿にゴーヤーをのせた。


ダメだよと、彼がのせた分より多めにお返しした。


「えー、何か多いんだけど…」


『ちゃんと食べてね』


渋々食べて、目を閉じながら噛んでいる彼は本当に子供みたいだ。


すべて食べ終わると、私は彼の頭に手を伸ばして撫でてあげた。