表と裏の恋




「おい、その手離せよ…」

後ろから低いトーンの声が…
そこには男を睨み付けるハルがいた



「なっなんだよ、お前」

ハルの威圧感にちょっと圧倒されながら1人の男が言った



「もう1回言うぞ…その手離せ」

さっきよりも低く言うと



「ちっ…おい、行くぞ」

舌打ちをして男たちは去っていった
そしてすぐにため息が聞こえた



「はぁ…まったく、あなたって人は…自覚してくれよ」

あたしのおでこにでこぴんをした



「痛っ!ってか、自覚ってなに?」

おでこをさすりながらあたしは尋ねた
自覚ってなに?
あたしそこまで鈍感じゃないんだけどなぁ…