金持ちくんと貧乏ちゃん




「けど、こいつは渡さねぇ」




そう言って私の腕を持って無理矢理立たせ、引き寄せる流生先輩。


急なことにドキッと心臓が波打ち顔が赤くなる。




「えー?流生聞いたときなにも言わなかったじゃん」


「うるせぇ。俺だってまだわかってねぇよ」




チッ、とわかりやすく舌打ちをこぼして流生先輩は私を視界に入れた。




「………」


「…?」




ジッと見つめられ、首を傾げると流生先輩の視線は輝先輩に向いた。




「とりあえず、こいつは貰ってくから」


「えー、俺言ったよね?本気じゃ…―――」


「わかってるよ」




輝先輩の言葉を遮り、そう言った流生先輩。