金持ちくんと貧乏ちゃん




「まあ、そんなことは置いといて…」


「よくないよ!私ただでさえ頭悪いのに…!!」


「………」




しかももうすぐテストだってあるんだよ…!?ちゃんと授業受けないと学費がやばい…!


私は成績上位をとることを理由に奨学金を貰ってるから、今の順位から落ちることは決して許されない。




「テストもいいけど、あんた流生先輩はどーすんのよ」


「!!!」




す、すっかり忘れてた…。



「で、でも…どーするって言ってもどうしようもないし…」


「そりゃいきなりしてきた流生先輩も悪いけど、咄嗟に出た言葉を言った樺恋にも非はあるよ?」


「う…。そーですけど……」




玲菜は短くため息をつくと、私の頭にポンと手を置いた。




「好き嫌いは置いといて、ちゃんと流生先輩に謝りな?」


「……ハイ」