金持ちくんと貧乏ちゃん




「樺恋!?」




はじめて授業をサボってしまった。教室に戻ると玲菜が一目散に駆け寄って来た。


クラスの人には数人の人に睨まれたけれど…。




「どうしたのっ?戻ってこないから心配したんだよ?」


「…ごめんね」




眉を垂れ下げて笑うと玲菜は無言で私の腕を掴むと、どこかに向かって歩き出した。




「えっ、ちょ、玲菜!?」


「黙ってついて来て」




どこに行くんだろう…。私、次の授業は出ないとやばいんだけど…。


そう思いながらも、おとなしく玲菜について行く。




「―――入って」


「ここ…」




空き教室…?なんでこんなところに…。