胸元にあるお弁当箱をぎゅうっと握り締め、自然と下がっていた顔をあげた。
「私は流生先輩と居るメリットがありません!流生先輩だって私と居て何か利益があるんですか?特別って言うけど、その特別ってなんなんです?
私、ここに来る意味あるんですか?」
言いたいことは山ほどある。こんな状況になってるのにも文句は言いたい。
けれど、これ以上言ったら流生先輩に本気でキレられそうだから何も言わない。
…所詮は私も、流生先輩の権力がこわくて逆らえない者のひとり。これだけ言って今後に支障がなければいいけど…。
言ってからの後悔とはまさにこのこと。今更取り消せやしないけど、でもこれだけはハッキリさせたいから…。
「………お前、」
流生先輩はゆっくりと口を開いた、と思うとぐっと眉間にシワを寄せた。
……こわい。

