―――それから、時間が経ち私にとって憂鬱な昼休みがやってきた。
あ゙〜…旧校舎、行かなくちゃ…。
カバンからお弁当を取り出し、立ち上がろうとした時玲菜が後ろを振り向いた。
「樺恋、お弁当食べよ〜」
「あ、玲菜……」
私は苦笑いして席を立った。
玲菜は一瞬不思議そうな顔をしたけれど、意味がわかったのかニコッと笑った。
「樺恋。輝先輩の情報、よろしくね!!」
「…もう、口を開けば輝先輩輝先輩って!」
「ごめんって!でも、お願い♪」
「……はぁ。はいはい、分かりましたよ」
脱力したところで、ポーンと放送が入りなんとなくそっちに耳を傾けていた。
《えー、1年A組桜 樺恋さん。すぐに旧校舎へ来るように。来なかったら…》
そこで放送はブチッと切られ、クラス中の視線が私に向いた。
……今の声、流生先輩だ…。
来なかったらの続きがものすごく気になるんだけれど…。もしかして、来なかったら……。
「樺恋?」
「殺される……!!」
そう呟いて私はダッシュで旧校舎へ向かった。それはもう全力で。