金持ちくんと貧乏ちゃん




「成績上位者って言っても、人数限定で」


「そうなの!?」


「うん。2人限定」




それは…、3位の人も落とされるってことなんだ…。みんな、すごいなぁ…。


ご褒美のために頑張れるってすごい。


だってクラスの女子みんな、必死に勉強してるんだもん。あたし達以外だけど。




「樺恋!」


「はいっ!?」


「成績上位保持しましょうね♪」


「………はぁ…」




玲菜はただ輝先輩に近付きたいだけだろうに…。でも、好きな人に近付くためだったら…私も頑張ろうって思うのかなぁ…。


すると、ポンと頭の中に流生先輩の顔が浮かんだ。




「はっ!?違う違う違う!!」


「!?…樺恋?急にどうしたの?」




突然大きな声を出した私に、クラス中の視線が向いた。