金持ちくんと貧乏ちゃん




恐る恐る流生先輩に近づけばぐにっとほっぺたを摘まれる。




「いひゃい…!」


「何で言わなかった?」




あくまで優しい口調で話す流生先輩だけど、顔が…怒ってるよ…!!




「えと…」


「お前のその口は飾りじゃねえだろ?」


「………」




な?、と引っ張られる頬の痛みを我慢しながら小さく頷いた。


…先輩怖すぎ…。




「もっと、早く言えよ。…なんのために俺が居るんだ」


「!…せんぱ、」




悲痛に歪められた表情に、私は先輩に手を伸ばすと避けられるように顔を背けられてしまう。