金持ちくんと貧乏ちゃん





玲菜は泣きそうな顔で私をぎゅっと抱きしめた。


痛いほど伝わってくる玲菜の気持ちに私は視界が揺らいだ。




「玲菜…」


「樺恋は何も悪くないのに、我慢なんてする必要ないんだよ…」




震えながらそう言ってくる玲菜に私は抱きついた。


こんなの、すぐに終わるって思ってた。私が少し我慢すれば諦めてくれるって。


…でも実際はうまくいかなくて。諦めてくれるどころかひどくなる一方で。


私が我慢したって、何も変わらなかった。




「…玲菜ちゃん?」




そう第三者の声が聞こえ、玲菜から離れ振り向いた。


そこには不思議そうな顔をした輝先輩がいた。




「輝先輩…!」


「どしたのふたりとも……」