金持ちくんと貧乏ちゃん




ぱっちりとした綺麗な目が、私を捉える。


ああもう、すべて話してしまいそうだ。




「えっ?どうして」


「なんだか…少し元気が無いから」


「そんなことないよ!体育が憂鬱なだけ」


「…そう?なら、いいんだけど」




嘘ついて、ごめんね。でも、今はまだ大丈夫。


階段をのぼって教室のドアを開けた瞬間に、クラスが静かになった。


今まで騒がしかったのが、一瞬にして。




「えっ…なに?」




玲菜もその雰囲気に気づいてそう首を傾げていた。


───絶対、私のせいだ。




「…なんだろうね」