「玲菜…。大丈夫だよ!少し話すだけだろうし」
「でも…」
「平気だから。…先輩には言わないでね」
玲菜の手をぎゅっと握り笑顔を見せるけれど、玲菜の顔から不安そうな表情は消えなかった。
先輩を待たせるわけにもいかないからそっと手を離して廊下へ出た。
「ここじゃあれだから…ついてきてくれるかしら?」
「…はい」
私的にはここでよかったんだけど…。
大人しく先輩に着いて行く。…とついた場所は校舎裏の中庭だった。
今は誰も使っていないから草がのびっぱなしだ。
「あの…話って、なんですか?」
私がそう聞くと先輩は振り向いてにっこりと笑った。
「単刀直入に聞くわね」

