廊下の方を見ると茶髪の髪の毛をカールさせた、いかにもお上品な女の子がそこにいた。
一瞬で教室がざわつく。
見たことないひとだなぁ、先輩…だよね…。
「あの…桜は私ですけど…」
そう言っておずおずと立ち上がるとその人は私を見てにっこりと笑った。
「お食事中ごめんなさい。少しお話、いいかしら?」
「……はい」
私になんの用なんだろう…。
そう思いながら一歩、足を踏み出したときグンッと腕を引っ張られた。
「!?」
「樺恋っ、ほんとに行くのっ?」
首だけを後ろに向けると玲菜が心配そうな顔をして私をみつめていた。

