金持ちくんと貧乏ちゃん




そ、そんな顔でひとを睨まないでくださいよ…!!




「なんだよ急に」


「だっ、だって…!先輩、いつも余裕そうで私ばっかりドキドキしててなんか…ずるいっていうか…!」




先輩を見上げて早口でそう言えば「なんだそれ」とため息をついた。


…結構本気で言ったのに…。




「ため息つかなくても、いいじゃないですか…」


「ばかだなぁと思って」


「……どーせ私はばかですよーだ」




不貞腐れてムッと唇を尖らせていると先輩は「もうすぐつくから」と、私の腕を引っ張った。


もう…、先輩さっきからどこに連れてこうとしてるんですか。


先輩が連れていこうとしている場所にたどり着くまでずっと無言で歩き続けること、10分ほど。




「ん、ついた」