私をじっと見つめたまま何も言わない流生先輩に、しびれを切らしてそう言うと先輩の口角がゆっくりと上がった。
「馬子にも衣装」
「はああ!!?」
ククッ、と喉で笑って店を出る先輩の背中を叩けば振り向いて私の頭をぐりぐりと撫でた。
「ちょ…、せっかくやってもらったのに崩れちゃうじゃないですか!」
「うそ」
「は?」
面白そうに笑って私の耳元に唇を寄せ「かわいいよ」と囁いて来る。
それだけで顔に熱が集まるのがわかって、恥ずかしすぎて何も言えないで俯いているとちゅと音が聞こえた。
「!?!?」
「ほら、店まわんだろ」
さっさと行くぞ、と手を引かれるけれどさっきの頬へのキスを今頃自覚して耳まで真っ赤になった。

