金持ちくんと貧乏ちゃん





い、いたい…。




「せ、先輩…痛いです…」


「……ま、可愛くしようと努力したことは認めてやるよ」


「…う?」




私の両頬を両手で包み込み、じっと見つめて来る流生先輩。


ち、近くて恥ずかしいんですが……!!




「まだ、足りねえけどな」


「??」




ふっと不敵に笑って手を放し、シートに座り直す先輩。


足りないって…何が…?




「何が、足りないんです?」


「ん、それは着いてからのお楽しみ」




そう言って細くて長い人差し指を唇に当て、得意げに笑う。


その姿に見とれていた、っていうのはここだけの話……。