───そして、ついにデート当日になった。
「ねーね!見て!」
「えっ!?なに!?」
デートのために部屋中をあさってかわいい服を探したけれど、どこを探してもショートパンツしか見つからなくてスカートは断念した。
ああ…こんなことなら奮発してかわいい服買っておくんだった…。今更後悔しても遅いんだけど…。
慣れない手つきでメイクをしたり、アイロンをしたり朝から奮闘していた時妹が私のことを呼んだ。
「家の前にすごい車止まってる!」
「なわけないでしょっ」
「お姉、すごい車からイケメンな兄ちゃん降りて来たぞ」
「……は?」
弟の一言に私はアイロンをしていた手を止め、妹たちを視界に入れた。
ていうか、すごい普通にスルーしてたけどすごい車って言ってたよね…?
それから、その車からイケメンなお兄さん……?