金持ちくんと貧乏ちゃん





ペシッと手を振り払って睨めば先輩は面白そうに笑った。




「食うもんに困ってるお前のどこが太ってんだよ。んなこと言ったら世の中の女子がお前を睨むぞ」


「うっ…」




どこに余分な肉があるんだよ、と触ってこようとする先輩の手から逃れる。


確かに…私は栄養のあるご飯を毎日食べてるわけじゃないから、身長も低いし、胸も…ないし…。




「…ぶっ」


「笑った…!今笑ったでしょ!?」


「はっ、笑って、ねえし…っ」


「肩が震えてるんですけど!?」




私から顔を逸らして笑っている流生先輩。


絶対私のことばかにしてるでしょ。




「いい加減笑うのやめてください」