金持ちくんと貧乏ちゃん




グッと腰を寄せられ一気に顔が近づく。


ちちちちかい…!!




「ちょ…っ」


「いいからじっとしてろ」




そう言ってゆっくりと顔を近づけて来る流生先輩。


反射的にぎゅっと目をつむると唇に一瞬ぬくもりを感じ、それはすぐに離れた。


……あ、れ…?




「なんだよ、その顔」


「いや…だって……」




いつもの流生先輩なら、息が苦しくなるまでキスするのに今日は…。




「あ〜、もしかしてもっとしてほしかった?」


「はっ!?」




ニヤニヤと笑って私の顎を掴む。