怖いものを見るような目つきで玲菜を見ていたら、「やだなあ」って言って笑った。
「樺恋の顔に全部答え書いてあるから」
「えっ!?」
バッと自分の顔を触り慌てていると急に玲菜が笑い出す。
え…何?
「ほんとに書いてあるわけないじゃん」
「……そういう玲菜こそ、輝先輩とはどうだったの?」
からかわれたおかえしに、そう切り出すとさっきとは打って変わって顔を赤くさせ慌て始める玲菜。
…さっきの私と立場逆じゃん。
「べっ、別に何もないわよ」
「ふぅん…何もないんだ」
2時間もふたりきりになる時間があったのに、何もなかったんだ?
へえ〜、ふぅん……。

