金持ちくんと貧乏ちゃん





「逃げてんだろうが」


「き、気のせい…!!」


「ほう?気のせい?」




流生先輩ニヤッと笑うと私の腕を掴んで力いっぱい引き寄せた。




「わっ…!」




ドンッと胸板に顔面をぶつけ、痛いなんて言う暇もなくぎゅっと抱きしめられる。


!?!?、何で急に……っ!




「これで、もう逃げらんねえだろ」


「……っ」




耳元でふっと笑う先輩も声が直接聞こえて…、顔だけじゃなくて体中が熱くなった。


こっ、こんなのずるい……。




「……、戻るか。時間過ぎてるし」