金持ちくんと貧乏ちゃん




「流生先輩は?」


「ここでじっとしてる」


「えっ!?」




先輩の言葉に驚いて身を乗り出した。


じっとしてるの!?ここで?2時間も…!?




「先輩、本気ですか、それ」


「んなわけねぇだろ。真に受けんな」




そう言ってコツン、と額を小突かれる。


な、なんだ…。冗談だったの…。




「ほんとはちゃんと考えてた」


「…何するんですか?」


「まあ、いろいろ?」




にやっと笑って意味深な言葉をこぼすから、思わず身を引いた。


すっごく怪しい顔…。危ない感じがしますよ…。