なんのお得感…？
「なんだそれ。今回は別だつったろ」
「そう言いながらも衣装着てんじゃん」
「無理矢理着せてきたくせによく言うな」
「まあまあ、時間になったら着替えられるんだしいいじゃん」
「……終わるまでこの格好かよ…」
ふたりの口論を聞きながら、玲菜にこっそり耳打ちをした。
「時間って？」
「ああ、このご褒美が貰える時間が決まってるの。いつも夕方の１６時に終わるわ。それまではあたしたちは先輩と一緒」
「１６時って…」
まだあと３時間もあるってこと…！？
それまであの執事服を身にまとってると考えると、確かに大変だなぁ…。
「はいはい、文句は後でたくさん聞くからね〜」
「……チッ」
