金持ちくんと貧乏ちゃん




驚いて顔を上げると、そこには流生先輩がいて…。


思わずドキッとした。


近いっていうのもある、し。こんなに穏やかに笑ってる先輩はじめて見た、から…。




「遅れんなよ」




そう言って離れて行く。


鳴り止まない心臓は、ずっとドクドクといつもより早く動いていて…そのうち心臓が止まっちゃいそう…。


ふたりが私達に背中を向けて、来た道を戻って行った。


やっぱり人に囲まれる事に慣れているのか、周りに来る女の子達に目もくれずスタスタと歩いて行ってしまった。




「樺恋?」


「……」




早く、昼休みになって欲しいなんて、はじめて思った。




「樺恋ってばぁ!」


「う!?や、あ、はい!?」





玲菜に頬を摘まれてやっと視界に玲菜を入れた。