「あ〜。早くテスト終わらないかな〜」
「まだはじまったばっかだよ」
「だって早く結果知りたいじゃない!」
「まあ、そうだけど…」
玲菜は絶対輝先輩からのご褒美が欲しいだけなんだろうけど…。
かくいう、私もちょっとは楽しみだったりするわけで…。
いや、でもあの流生先輩がタダで何かしてくれるとは…。
「樺恋は?」
「え?」
「樺恋は何してもらいたの?」
「私は……」
いろいろ頭の中を巡ってみるけれど、なんにもおもいつかない。
「思いつかないや」
「そう?テスト、終わるの楽しみだね」
もう自分が成績上位者になった気でいる玲菜に苦笑いをこぼして、残りのお茶を飲んだ。
上位者のだけ与えられるご褒美、か…。
そんなことを頭の片隅で思った…―――

