引っ張ったのは案の定藍沢くん。


「ちょ、藍沢くん!! どこ行くの!?」

「どっか」

「や、あの不良共は…」

「赤の他人」

「テメェ藍沢! 何すんだ! 石ぶつけやがって!
曽根サンが黙ってると思うなよ!?」


「めっちゃ因縁つけられてますけど!?」

「………………逃げるぞ」


それを合図に、流れる景色のスピードが速まる。


と、私はこの喧嘩(?)から抜け出して、
さらに面倒な事に片足を突っ込んでしまった。