「オイ、本当かオマエ!」
雪夜がグイグイ近寄って、私の胸ぐらを掴まんばかりの勢いで迫る。
「本当だよ…、今じゃスッカリ足洗って営業マンしてるけど…」
「うぉーーっ。マジかよ! 会いてぇ~~っ!」
「雪夜ウルセェよ。それに瀬那言ってるじゃん。
今はもう足洗ってるって」
「新! なんでそんなアッサリなんだよ!」
子どものようにハシャぐ雪夜に、犬の首に真っ赤な首輪をつけながら新が呑気に返事をする。
「んー? 俺ガキの頃から竜也サン知ってるし?
しかも、ゲ、ン、エ、キ時代の。
まぁその時は全然ハクガの暴れリュウとかいう通り名なんてピンとこなかったけど…」
「ハァ!? もったいねぇな!
そんなのオーラでわかれよ! オーラで!」
「あーーもーーー、ハイハイハイ!
ケンカなら余所でやって! 瀬那ちゃんの話まだ終わってないから!」
ヒートアップしかけた2人の会話を淳平サンが絶妙なタイミングで中断させ、私に話す順番が回ってきた。
「え、やっぱりまだその名前健在なんですか?」
「うん。俺らみたいなヤツの間では、かなり。
なんせ、あの白牙を1年の時にまとめたからねぇ…」
