大きな声と胸に抱えた茶色い子犬と一緒に入ってきた彼は、キョロキョロと丸い瞳を動かして、藍沢くん…じゃなくて、私を視界に捉えた(らしい)。 ジッと見詰め合って3秒間。 ……心なしか、私この顔を知っているような…、 そう思ったのは、私だけではなかったらしい。 「……せ、な…?」 名前を呼ばれて思い出した。 私の中で彼の姿は小学生で止まっているけど、大きく開かれたその真っ黒い目や口は面影が残ってる。 「あらた…? 新!」 バッとソファから立ち上がると、新も私に駆け寄ってきた。