Side:瀬那


紫羽の最寄駅で雪夜と合流し、ゆっくり歩いて紫羽についた。

雪夜は藍沢くんと同じルートを使わずに、堂々と正門から入っていく。


「あ、これ着とけ」


と、正門に入るい手前で渡されたのは雪夜の上着。


「え、着るの?」


別に着るのは構わないんだけど、これを私が来たら彼の服に付いた返り血が丸わかりだ。


「ココじゃあこんなカッコして歩く生徒なんざ何人もいるぞ。
それより、オマエの方が素性バレたらヤバイんじゃねーの?」


そんな私の考えなんかお見通しと、雪夜は私の青鳳の制服を指差した。




青鳳は、別名“アオ校”とも呼ばれるだけあって、制服は青系で統一されている。


紺色のブレザーに水色のシャツ、
青いチェックのネクタイと、お揃いの柄のスカート。

ブレザーの胸部分には、青鳳の校章が刺繍されている。