短い返事をして、通話を終了させようとした寸前。
「あ、淳平」
『…何?』
さっきよりワントーン低くなった声に若干の悪寒を感じつつ話を続ける。
「まぁわかるだろうけどゴタゴタってゆーのは、赤城に絡まれたことなんだけどさ」
『うん。負けたの?』
「んなわけあるか。それでさ、普通に喧嘩して無傷で終わったんだよ。
そしたらさ、ちょっとアイツの反応がさ…」
『瀬那ちゃん?』
「ああ。なんかアイツ血とかケガにトラウマありそうな反応したんだよなー…」
『へぇ…』
「だから俺らのそーゆートコロ見せない方がいいんじゃねーか、って、何笑ってんだよ」
通話口から漏れるクツクツ笑いは、あっという間に大きな声となる。
『ゴメンゴメン。だって雪夜が女の心配するって珍しすぎると思ってさぁ…』
そう指摘され、ハッとなる。
「バ、バカちげーよ!
アイツが俺らと行動するのは本望じゃないだろうし、その期間に…、切る!!!」
これ以上淳平と会話をしてたらメンドくさそうな方向に向かう気がして強制的に電話を終えた。
