Side:雪夜
「ぜってー1人で紫羽には行くんじゃねーぞ?
道中もだけど、校内も。男子校だから女に飢えたバカしかいねぇ」
「き、気を付ける…」
人で溢れる改札前でそれだけ言って瀬那と別れる。
一度振り返って瀬那の姿を確認すれば、アイツは一回もこっちを振り返らずに改札を通って、人混みの中に紛れてった。
ソレを確認してから、淳平に電話を掛ける。
『…なに?』
血気盛んな連中の中では比較的温厚なアイツだけど、寝起きのときだけは群を抜いて怖い。
「悪ぃ。ちょっとゴタゴタに巻き込まれて、瀬那は電車で行かせることにした」
『……なんで』
「そっち着いたら話す」
『…りょーかい。あ、新も来るから。
瀬那ちゃんに言っといてね』
「ん」
