憂鬱 Everyday



「待てコラァアア!!」


その声を合図に後ろでも一斉にエンジンを吹かす音がする。


「アイツら追いかけてくる…っ!」

「心配ねー。俺のテクニックなめんじゃねーぞ」


一段とスピードが上がって、彼の金髪がライオンのタテガミのように靡く。


人目もなく、複雑に入り組んだ道のお蔭もあって、追いかけてくるバイクの集団は視界から消えた。


「速…、」

「ったりめーだろ。コッチはなー。お前らが勉強に明け暮れるようにケンカにバイクの運転に明け暮れてんだよ」



なんつー物騒なことをいう男だろう。
溜息を吐いて、バイクのエンジン音にかき消されそうな声を必死に聞く。
 

「先に言っとくけどさ、紫羽はここら辺の高校は潰してんだ…、
あ、お前んとこのバリバリ進学校じゃなくて不良高のことな」


当たり前だ。言うのもなんだけど、青鳳は進学率は県1のトップ校。

そんな高校がそんな目にあったら、先生やPTAは卒倒してしまうだろう。