とん、と彼の足が階段の1段目に乗っかった。
「ここまで来たなら腹括れ」
「ヤダ!」
とん、と2段目に上った彼に引きずり上げられて私は1段目に。
「子供じゃねーだろ。それにオマエが赤城にやられたなんて聞いたら、胸くそ悪いんだよ」
「だから、ろくに家も出ない私がいつボコらるっての!?」
とんとんっ、と2段階段を上る。
「………ヒキコモリ」
「うるさい、何とでも言えっ!」
とん、と半分まで階段を上り終える。
「ヒキコモリ、ガリ勉、…ヒキコモリ」
「2回も言うなっ!!」
そこで私の我慢のリミッターは限界を超えた。
フッと一瞬力を抜いて彼が油断した瞬間、目一杯の力でリュックを引っ張って、藍沢くんの手を引き剥がした。
