昨日、夜にカバンの中を整理したから、きっとその時だ。
入れ忘れたのは。

肝心な時に役目を果たさなければ、意味がないというのに。






「三浦【みうら】」

「あ、はい」





担任に呼ばれ、そこに行けば、





「数学の課題、集めて職員室に持ってきてくれ」






なんて、先生は言う。






「…はーい」

「悪いな」






悪いなんて思ってないでしょう。
当たり前としか思っていないんでしょう。

くっそー!
雨だからせめて早く帰りたかったのに!

そう思いながらも、私は友人の元に帰る。