そんな和泉は、自分の受験番号を、女子みたいに騒ぎながら写真なんか撮っている。 正直言って、一緒にいるのが恥ずかしい。 俺は自分の合格を確かめると、騒ぐ和泉を置いて足早に歩き出す。 「待てよおいっ! 俺を置いてくな!」 しばらく歩くと、後ろからバタバタと不揃いな足音が近づいてきた。 「うるさいんだからしょうがないでしょ」 「なっ…冷てぇな」 「それはどうも」 「褒めてねぇし!」 和泉はヘラっと笑い、俺と並んで駅に向かった。