レインリリー

離婚してから人の気持ちの変化に敏感になった侑右は

今日も隠し切れない私の憂鬱な思いを敏感に察して


「腕枕してあげる。ママ、一緒に寝よう♪」


どこで覚えたのか2歳児特有のムチムチした腕を、ドーンと私に貸してくれた。


「うわ~嬉しいな~♪ありがとうね」


体重をかけないように気を付けながら
ありがたく侑右に甘えさせてもらう。

かすかに薫るミルクのような懐かしい匂いが心地よい。


こんなに小さくても男の子はナイトなんだな~。


カサついていた心に侑右の純な優しさが染みていく。


《後でママに、昼間変なTV見せてないか聞いとかないと》


規則正しい寝息をたて始めた息子の胸をそっとトントンしながら、瞼を閉じ私も眠りにつこうとしたけど




《やっぱり寝れない!》