レインリリー

感謝すべき救世主に
まだお礼も言ってなかった事に気付き、頭を小さく下げる。

「あいつ、酔うと女襲いたくなる狼男なんだよ。まっ、だいたい未遂で終わるんだけど。香奈ちゃんもギリセーフで良かったよ」

「はぁ・・・」

いつも、あんななの!
じゃっ誰か首輪つけといてよー!

ていうか狼男って・・・
コアラ君なのに?
笑える・・・。

「えっ?コアラがどした?」

ヤバ。心の声聞こえちゃってたよ。

「いえ、あの狼男というより・・・
どちらかと言えば、
コアラっぽいかな・・・と」

「プッ!!
えっと、香奈ちゃんだっけ?」

名前を確認しながら吉川さんは、さりがなく私の耳元に顔を寄せてきた。

香水とは違う男物の整髪料の香りが鼻先にほのかに漂い




私の胸が久々に




キュンと跳ねた。。。