レインリリー

《はぁ。私って男運ナイのかな》


帰って侑右の寝顔に癒されたい欲望に猛烈に襲われたけど
始まって2時間も経ってないし、
まだ抜けるには早過ぎる。
ここは我慢かな。

そっと溜め息を逃して席につこうとすると

男子メンバー幹事が私達に気付いた.


「おっ!やっと吉川が来た。イエーィ!」


酔っぱらいに大げさに歓迎され苦笑いの彼。


「じゃあさ、せっかくだから席替えしよう♪」


ナイスな琴子の発案で
目出たく私はコアラ君と
離れる事に成功して

吉川さんの左隣に。

氷が溶けてグラデーションをつくっているカシスオレンジを手に移動して


「あの、さっきはありがとうございました」