「琴子、夜の仕事してるのか?」


親達が帰り、少しホッとした空気の中
洗い物をしている私の耳に堅司さんと琴子の会話が聞こえてくる。


「あっ、分かった?ちょっとはイイ女になったでしょ?」

「お前見てすぐに分かった。。。深入りする前にもう、やめろ」


褒め言葉を期待していたであろう琴子が言葉に詰まっている。


「そんな事。彼氏でもない堅司に言われたくない」


震える声が聞こえてくる。

大丈夫かな?

私は洗い物の手を止め、琴子の隣にさりげなく座った。


「知り合いとしても、それぐらいの忠告はするよ。お前みたいな、お調子者に夜の世界は危なすぎる」


「・・・知り合い・・?」