レインリリー

どうしようか迷いに迷ったけど
自分でちゃんと話したくて
パパがお風呂に入ってる間にママに報告をした。

一瞬にして血の気が引き
青ざめたママの顔を見ていられなくて

目をそらすように俯く。

怒られる。

でも・・・怒られて当たり前。
これぐらいで泣いてちゃ、きっとダメだ。

ママを困らせてしまった自己嫌悪で
こぼれ落ちそうな涙を
唇を固く噛んでせき止める。
リビングには重い空気が漂い
見てる人のいないTVから流れてくる
バラエティー番組の乾いた笑い声だけが虚しく響いていた。


どれぐらいの時間そうしていただろう。


突然、
大げさに深呼吸をする
「スゥ―――ハ―――ァ」
という音が沈黙を破り


いよいよだ・・・
身構えた私の腕が
グイッと引っ張られ


あれっ???
・・・ママに肩を抱かれた。