バスに乗り込み、少し経つと
バスが発車した。









相変わらず私は冬真の隣。











私は冬真を見る…。







冬真は真っ直ぐ向いていた。







私はそれだけで、心臓がドキドキする。










真剣な表情で…

なにを考えているのか私にはわからなかった。







話すのも気まずく…

結局、一言も喋らなかった。















どうしたんだろう…??


いつもは話してくれるのになぁ…











なぜか不安になる。




これしきのことで…ね…

でも話さないのは一番辛い…










私は意を決する。


「冬真?」




「…ん?」



ゆっくりと柔らかい笑みで私に返事をした。







「さっきから、どこ見てるの?」




私が問うと…




「んー…分からない…ただ考え事…?」






私は「そっか…」と、安心をする。





「…夜…絶対に来いな。」




なぜか真剣に告げられる。








「当たり前だよ!絶対行く!」


私が断言すれば、冬真はにかっと笑う。







えくぼが少し見えて…


私はついついほっぺをむにっと掴む。









冬真は目を見開いていた。




「??」


「あっ、ごめん。柔らかそうだからつい。」



えへへ、と笑いながら私はほっぺから手を離す。









「そしたら舞のが柔らかいだろ。」


と、私の頬をプニプニとする。






「なんか、変だよー」


私は何回もいじられたので、頬が変な感じになった。



「わりぃわりぃ」


謝りながらも冬真は笑っていた。









もう…

さっき、不安とか思った私がバカだったな…






いつもの冬真だから大丈夫じゃん。







そして楽しいバスの時間は終わった。