あれから、私は毎時間体育だけ出た。
体力が落ちていたこと結構堪えたのだ。
「えー・・・、もうすぐ体育祭なので種目を決めたいと思います」
学級委員長が前に出て指揮をとっている。
先生に脅され、HRはちゃんと教室にいた。
居なかったら勝手に種目きめるからな、と。
そんなの卑怯じゃん。
私は体育祭は出るつもり更々ないのだから。
「まず、最初に100m走なんですが出たい人居ますか?」
これはパスだね。
クラスメートが足の速い順に推薦していく。
男子4人女子3人までは順調に決まっていたが、最後の女子1人で止まってしまった。
「誰か他に居ませんか?」
委員長が問いかけても静まり返るだけで誰一人として出る者はいない。
「増井、どうだ?」
は!?私!?
「絶対嫌だから」
先生の推薦をはっきりと断った。


