「じゃあね、先生。お幸せに」
「もう帰っちゃうの?」
「うん。他の招待客が居心地悪そうだし」
完全に注目の的だもん。
「アドレスとか、番号は消さないで取っといていい?」
ギュッと右手を両手で握られた。
「好きにしなさいよ」
「たまに連絡していい?」
顔がグッと近付いてきた。
近い近い近い!
「分かったから。もうなんでも好きにして!」
「あ、私の番号消さないでね。名前も“ユリ”って入れておいてね」
誰が入れるか!
「私が居なくても大丈夫?」
さっきの『お幸せに』で帰るつもりだったんだけど・・・・・・
「なんだったら私達と一緒に来る?」
行かないって。
「増井さん、いつも1人で浮いてるし、話し相手いないでしょ?」
心配性なんだって!
グイッ_____
突然後ろに引き寄せられた。


