「私の為に式を挙げてくれて。2回目でしょ、これで」
「あ、あぁ~・・・・・」
確かに1度留美と式を挙げた。
「それに、お腹が目立つ前に式を挙げてくれて」
子供が生まれてきてからでもいいかとは思ったが、2人の最後の思い出が結婚式でもいいかなと思った。
「お腹大丈夫か?」
「うん。ちょっと緩めに締めてもらったから」
「そっか」
「愛してるよ、樹」
「俺も愛してる」
葵の頬に触れ、顔を近づけた。
「ダメだよ。口紅が取れちゃう」
「また塗って貰えばいいじゃん」
「もう時間だからお預け」
マジかよ・・・・・・
こんな時も主導権を握るのはやっぱり葵。
きっと俺は今までもこれからも葵に振りまわされるのだろう。
そして数年後には、きっと俺を振りまわす人数が増えているだろう。
おしまい


