ま、失敗でもいいか。 こんなに喜んでくれてるんだし。 「私、結婚するんだね」 「そうだな」 「ふふっ」 「嫌か?」 「違うよ。私、捨てられた身だから絶対そんなことしないって思ってたんだけどね」 真面目な話をしているつもりらしいんだけど、顔のニヤニヤがとれていない。 「絶対大事にするね」 「それはこっちの台詞」 ニヤニヤの止まらない葵を優しく抱きしめ、少しの間くっついていた。