翌日目を覚ますと、葵の顔に涙の跡があった。
聞いても「悪い夢でも見たのかも」って言って心辺りはなさそうだった。
そんな違和感を持ったまま、湊が帰ってくる当日になってしまった。
「樹、別れたいなら素直に言っていいからね」
は・・・・?
夕食を食べ終え、一息ついていると葵が突然訳の分からないことを言い出した。
湊が迎えに来るのを待っているだけだったのに、何の予兆も無しに難題を突き付けられた感じだ。
「素直な樹の気持ち訊かせて」
「あ、あぁ・・・・・・」
葵の顔は何か決心が付いたらしく、スッキリとしている。
「私、妊娠した」
「はい・・・・・?」
「だから、妊娠したんだって」
妊娠・・・・・?
ニンシン・・・・・?
ニシン・・・・・・?
妊娠・・・・・・!?


