「第53回、聖百合高校卒業式を行います」



泣いてボロボロになっても学校にはちゃんと通い続けた。



正直担任と顔を合わせるのはキツかった。



担任を見るとどうしても伊達先生を思い出すから。



それでも出来るだけ考えない様にして、受験を頑張った。



千紗は就職で、他は受験組。



見事に皆進路が決まった。



そして私達は今日卒業する。



「増井 葵」



半泣き状態の担任に呼ばれ立ち上がる。



このクラスの代表は月夢。



クラス全員の名前を呼び終わると、月夢が舞台に上がり卒業証書を代表で貰いに行く。



そうやって全クラスが終えると、校長の長いが話が始まる。