「おい、可愛い子いたか?」
屋上でパン片手に頬張っている孝司。
まあ居たには居たけど・・・・・・・
狙うとしたら桜庭薫子だな。
増井葵と村上月夢はきっと相手が居るのだろう。
「その反応は居たんだな?教えろ、その子の名前を教えろ!」
俺の胸倉を掴み、前後に揺らす。
「そういうお前は?」
「居たさ、可愛い子くらい」
手を離すと、分かりやすくシュンとなってしまった。
「でも、付き合うのは何年後になるか・・・・・・」
そこに気付いたんだな。
「だったら先生を!と思ったんだが、相手持ちばっかり」
あの百合ちゃんですら居たしな。
「それに、俺の担当イケメンだし」
「あぁ、伊達樹って言ったっけ?」
「そ、1年の女子は皆伊達先生に夢中ってわけ」
それはそれは
「ご愁傷様」
「うっせ!」


